犬との旅行プランナー

犬と一緒に旅に行くときのお手伝いをします

江戸時代の旅行本 大和名所図会を参考愛犬と行く春遠い奈良県天理市長岳寺への旅

犬との旅行プランナーのキャンディです。

犬と一緒に旅に行くときのお手伝いをします。

奈良県橿原市在住で、普段、SNS奈良県内明日香村、橿原市桜井市、高取町などの愛犬と行ける史跡などを紹介しています。

今回は、令和4年2月11日(土)に、愛犬と、江戸時代の旅行本 大和名所図会を参考に奈良県天理市にある1200年前創設の長岳寺に行ってきましたので紹介します。

長岳寺は、桜井市大神神社などがあります)から天理市経由奈良市への飛鳥時代の国道(山の辺の道)の途中にあり、江戸時代の庶民が観光で歩いたと思われます。周辺は、崇神天皇陵の御陵や田畑も多くあり、また、もう少し山の辺の道を天理方面に進むと大和名所図会にも掲載されている大和神社に行くこともできます。なお、山の辺の道は、愛犬🐶とのハイキングにも最適です。

なお、長岳寺境内及び周辺での犬のマナーは必須です。

1おすすめ

長岳寺は、今から約1200年前(天長元年(824年))に、淳和天皇の刺願で弘法大師大和神社の神宮寺として創建されたとの事です。

※神宮寺(じんぐうじ)とは、神仏習合思想から神社に付属して建てられた仏教寺院や仏堂。

(1)創建当時の建物で、日本最古の鐘楼門があり、大和名所図会にも描かれています。

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下が門になっており、2階が鐘撞堂です。

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1200年前と同じ風景!江戸時代の旅人もくぐったの🐶 愛犬もゆっくり拝観できるよい寺です。

前回、秋に来たときは、境内には猫があちこち見られ、愛犬と挨拶をしていたのですが、寒い冬は猫も巣ごもり中?

🔴大和名所図会 釜口 長岳寺(かまのくち ちょうがくじ)

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奈良県立図書情報館まほろばライブラリーより)4巻に掲載

🔴丸が鐘楼門です。

大和名所図会 長岳寺鐘楼門の今昔ポイントを説明します。

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左が江戸時代の鐘楼門。右が現代の鐘楼門。屋根の形や土塀が同じです。

何度か解体修理を行ない、創設当時の形状を維持しています。

(2)春を呼ぶ蝋梅が満開

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本堂の横にある蝋梅が満開です。

長岳寺は関西花の寺十九番霊場でもあり、四季折々の花が鑑賞できます。

  • 春 桜 つつじ かきつばた  
  • 夏 あじさい 酔芙蓉
  • 秋 もみじ かえで 
  • 冬 やぶつばき

(3)長岳寺での戦い

長岳寺は、裏山の龍王山城への入城口で、僧兵や武士が滞在していました。

長岳寺で十市遠忠(龍王山城の城主)と松永久秀の大将同士の組み討ちがあり、本堂に残った床板に、十市遠忠の血のわらじ跡が残り、今は供養のために、本堂の天井のひさしに移動して使われており、今も見ることができます。

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本堂の中央柱付近のひさし部分に十市遠忠の血のわらじ跡があります。(今回は、あえてその部分の拡大はしていません。)

2 一行 犬(キャンディー)とお供1名(お供1名は仕事中)

3 乗り物 自動車1台

4 コース 

奈良県橿原市内スタート→国道24号→県道152号→国道169号→長岳寺指示看板左折→市営無料駐車場→徒歩→長岳寺→御陵餅本舗→市営無料駐車場→帰路

5 旅程(約30分で到着します。)

6長岳寺周辺

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地理院地図Vecterより)

凡例:🔴長岳寺本堂 🔵:無料駐車場 🟡:社務所 🟢:天理市トレイルセンター 🟣:御陵餅本舗 🟡の点線は無料駐車場から本堂の道すじ

長岳寺用の無料駐車場とハイキング用の無料駐車場があります。

7内容

(1)大和名所図会を参考に長岳寺を紹介します。

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江戸時代、江戸庶民は、寺社と京文化の京(京都)は人気の旅行先となっていました。大和(奈良)では奈良町(奈良市)の東大寺興福寺などが人気の旅行先ではあったようですが、長岳寺などの現在の天理や桜井周辺、もっと南の明日香村や吉野に江戸庶民が観光に来てもらうために、大和名所図会も一役買っていたのではないでしょうか。

🔴大和名所図会 長岳寺の今昔ポイントを説明します。

・江戸時代

大和名所図会に描かれている、現存している建物を円で示しています。なお、石塔も描かれていますが、現存する十三重石塔です。  

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凡例 🔴:鐘楼門 🟢:本堂 🔵:大師堂 🟡:方生池 🟣:延命殿・庫裏(旧地蔵院) ⚫:大門 🟤:傘堂(五智堂)(長岳寺から西へ約1kmにあり、一本の太い心柱に四本の柱で支えられ、傘を開いた形状から傘堂と呼ばれていおり現在も現存しています。) 

・現、長岳寺境内案内図

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凡例 ①長岳寺駐車場 ②大門大和名所図会⚫丸) ③社務所 延命殿 庫裏(旧地蔵院)大和名所図会🟤丸) ④鐘楼門大和名所図会🔴丸) ⑤本堂大和名所図会🟢丸)

⑥大師堂大和名所図会🔵丸) ⑦拝堂 ⑧大石棺佛 ⑨大師像 A鐘堂 B放生池大和名所図会🟡丸) 

(2)長岳寺とは

〇概要

 ・関西花の寺十九番霊場 大和十三佛第四霊場 高野山真言宗釜ノ口山 長岳寺

 ・住所  天理市柳本町508

 ・拝観時間 9時00分から5時00分まで 年中無休

 ・拝観料 大人400円 大学、高校生350円 中学生300円 小学生250円 小学生未満 無料

 ・駐車料金 無料

 ・ホームページ 高野山真言宗 長岳寺

社務所の前にある説明板

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🔴では、愛犬🐶と長岳寺境内へ

・大門(長岳寺境内案内図②)

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別名を肘切門(ひじきりもん)

長岳寺の僧兵が、町の刀鍛冶名人に刀の作成を依頼したが、中々、完成しないので刀鍛冶の屋敷に行ったら、火力の弱いもみ殻の火で作っていました。その後、刀鍛冶名人が刀が出来上がり長岳寺に納めに大門まで出向き、僧兵に手渡したところ、さやから抜かず刀も見ず、返されたので、刀鍛冶名人が刀の切れ味を見せるため、その場で、大門の屋根を支える肘木を切り落としたことから、肘切門と言う名前がつきました。

戦国時代のエピソードですね。なお、門の外から境内を見た時の景色が、門の柱が額縁になり緑の山々が美しいです。

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門をくぐり抜けて参道を歩きます。暖かくなると、参道沿いに無人販売で野菜や果物が販売されます。

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途中、寺の土塀が美しいです。大和名所図会長岳寺にも土塀が描かれおり、戦国時代は龍王山城への入城口のことから、防御のため土塀で迷路のようにしていたのでしょう。

社務所で受付を終えたら、すぐに旧地蔵院があります。

・旧地蔵院 (長岳寺境内案内図③)

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最盛期の長岳寺では48の塔頭が立ち並んでいたそうですが、その中で唯一現存しているもので室町時代寝殿造りの様式を伝える建物。なお、右横奥で、腰のある三輪そうめんが食べれました。私自身、昔、寒い時期だったためにゅう麺を食べたことがあります。なお、今回は休みでした。

塔頭(たっちゅう)祖師や門徒高僧が亡くなり、その弟子が師の徳を慕い、大寺・名利に寄り添って建てた塔や庵などの小院。

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つるの襖絵や掛け軸が見ることができます。

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廊下の奥が旧地蔵院本堂(延命殿ともいわれる)。普賢延命菩薩が安置されています。

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室町時代の庭園。静かで落ち着いた庭園です。

・鐘楼門 (長岳寺境内案内図④)

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旧地蔵院本堂を出ると、直ぐに鐘楼門に出会えます。

境内から見た鐘楼門。境内の蝋梅が満開です。二階造りは、外部からの侵入を防ぐ防御の門と鐘で知らせる役目もあったのだろうか。

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鐘楼門をくぐると本堂前です。

・本堂(長岳寺境内案内図⑤)

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本堂前で記念撮影。抱っこして本堂の縁に入れ、本堂内も覗くことができます。

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本堂の縁には、賓頭虜尊者(びんずるそんしゃ)が祀られています。

本堂内には、阿弥陀三尊、多聞天増長天等が安置されています。(本堂内写真撮影禁止になっていますが、引き戸を開けて本堂内を拝観することはできます。なお、猫が入るので、引き戸は閉めるようにと書かれていました。)

弘法大師を祀る大師堂の前に佇む拝堂(長岳寺境内案内図⑦)

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本堂から石段を上ると拝堂です。

拝堂の後ろの大師堂には弘法大師像と不動明王像が祀られているとの事です。

※大師堂は拝堂の後ろの為、見落としました。気を付けて🐶

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拝堂の中。ここで、お経をあげるのでしょう。

・新四国八十八ヶ所の石仏

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拝堂を出ると、四国八十八ヶ所巡りと書かれていました。長岳寺境内及び周辺で、四国八十八ヶ所巡りの石仏が安置され、一つ一つに番号が付けられ周ることができます。最後には、後で説明する弘法大師像に着きます。なお、石仏の後ろに見える手すりの山道を上がると大石棺佛にたどり着きます。

・大石棺佛(長岳寺境内案内図⑧)

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山道を5分程度歩くと、鎌倉時代の作とされる高さ2.4m弥勒大石棺仏が姿を現します。なお、明日香村のある鬼の俎板と同じ、古墳の蓋石を利用して作られているとの事です。

十三重石塔

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山道を降りると大和名所図会にも描かれている鎌倉時代十三重石塔があります。

・大師像(長岳寺境内案内図⑨)

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十三重石塔の周辺に、長岳寺の創建者は弘法大師があります。下から見ると5m程度ありそうです。

・鐘堂(長岳寺境内案内図A)

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大師像の前に、鐘堂があり、一願成就の鐘と書かれ、誰でも撞くことができます。この鐘の音色は、心を落ち着かせる音です。

・放生池(長岳寺境内案内図B)

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長岳寺の奥の山から流れ込む池(大和名所図会に描かれているように大きい川から流れ込んではいませんでしたが、境内にさわやかな風の流れの空間を作っています。)

ゴールデンウイーク周辺の時期は、カキツバタの花が咲き、木々の緑が池に映り込み

大変美しいです。

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鐘堂から、放生池を挟んで、本堂、鐘楼門を望んでいます。

・長岳寺に咲いていた花々

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本堂の近くに咲いていたフサザキスイセン

スイセン水仙)の名は、水にあるを水仙という中国の古典に由来し、水辺で咲く姿を仙人にたとえてつけられと言うことらしいです。黄色い花は、早く暖かい春が来ないか願っているようです。

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蝋梅。梅の一種で最初に咲く梅です。古寺の中で、一段と華やかさを感じます。

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では、古寺 長岳寺を出て、御陵餅を買いに行きましょう。🐶

御陵餅については、下記のリンク先に記事を掲載しています。

トピックス 愛犬と行く奈良県天理市にある御陵餅本舗への買物 - 犬との旅行プランナー

🔴その他

・3年前の秋の紅葉シーズンに、長岳寺に訪れた時の記事のリンク先を掲載します。

犬と一緒に行く、紅葉シーズンの黒塚古墳、長岳寺と土産ぶらり旅(後半) - 犬との旅行プランナー

・360度写せるカメラで、新たな写真の世界のチャレンジしませんか。

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🔴初春になりました。是非、愛犬と古都奈良へ!

愛犬の思い出作りに是非、愛犬と旅行を!

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以上で「江戸時代の旅行本 大和名所図会を参考愛犬と行く春遠い奈良県天理市長岳寺への旅」終わります。