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江戸時代の旅行本大和名所図会で行く奈良県橿原市にある久米仙人ゆかりの場所へ犬旅

犬との旅行プランナーのキャンディです。

犬と一緒に旅に行くときのお手伝いをします。

奈良県橿原市在住で、普段、SNS奈良県内明日香村、橿原市桜井市、高取町などの愛犬と行ける史跡などを紹介しています。

今回は、江戸時代の旅行本の大和名所図会を参考に奈良県橿原市にある久米寺をはじめ久米仙人ゆかりの場所を2回に分けて紹介します🐶

一回目は、久米仙人の有名な寓話の、大和(やまと)の竜門寺にて飛行の仙術を修行中に、吉野川の川辺に洗濯する女の雪のような白い脛(はぎ)に見ほれて墜落した場所を紹介します。

※脛(はぎ) :足の膝から下、踝(くるぶし)から上の部分

なお、久米仙人ゆかりの場所周辺での犬のマナーは必須です🐶

🔴大和名所図会とは

大和名所図会は秋里籬島(あきさとりとう)著、竹原信繁(たけはらのぶしげ)画により、1791年(寛政三年)5月、京師書林(小川田左衛門、殿為八)と浪華書○(柳原喜兵衛、高橋平助)の両店舗から発行された、江戸時代の奈良の名所・名産・年中行事などを豊富な挿絵とともに解説した奈良の代表的な地誌・案内記で六巻七冊からなっています。

今回、紹介する久米寺は、大和名所図会5巻に、久米寺の鳥瞰図(ちょうかんず)と久米仙人のエピソードの絵の2枚が掲載されており、他の寺や神社の掲載に比べて、多くのページを占めています。

江戸時代の旅人は、お伊勢参りのついでに奈良県へ来県するため、伊勢から初瀬街道を通り現奈良県桜井市から、上ツ道を通り奈良市内へ行く旅人が多かったことから、途中の桜井市から久米寺のある橿原市や橘寺のある明日香村へ寄っていただことを考えて多く紹介したのでしょうか?🤔 個人的に推理した結果、答えは「8大和名所図会の久米寺の鳥瞰図(ちょうかんず)」に記載しています。

1 おすすめ

久米仙人が洗濯する女の雪のような白い脛(はぎ)に見ほれて墜落した場所付近にあるいもあらい地蔵尊です。

いもあらい地蔵尊には、その云われが書かれた説明板があります。

奈良県立図書情報館ライブラリーより)

大和名所図会に描かれている久米仙人が洗濯する女の雪のような白い脛(はぎ)に見ほれている図

・この流れている川が芋洗い川と呼ばれています。

・絵の中には、「釈書曰、久米の仙者、和州上の郡の人、深山に入て仙法を学ぶ、松葉を食、へいれいを服す、一旦空に騰て故里を過り、会(たまたま)婦人足を以て衣を踏み洗ふ、基脛、甚た白し、急(たちまち)染心を生して即時に墜落す、

つれづれ草に、伝、久米の仙人の物あらふ女のはきのしろきを見て、通をうしなひけんハまことに手あしはだへなどのきよらに肥あぶらづきたらんハ、外の色ならねば、さもあらんかし」(※一部、漢字が出ないのでひらがなあり)

と書かれています。

すけべいな心によりおこったエピソードが、令和の時代でも語り継がれている久米仙人も少しかわいそうな気がします。

左は大和名所図会の久米仙人、右は久米寺にある久米仙人像。

2 訪問日 令和4年5月8日(日)15時30分から16時30分

3 一行 愛犬🐕‍🦺とお供2名

4   乗り物 自動車1台

5 車行程

奈良県橿原市大和八木駅前広場スタート→国道24号→橿原市役所西交差点左折→国道24号→兵部町交差点左折→県道169号→神宮飛鳥口交差点左折→50m→いもあらい地蔵尊→戻り50m→神宮飛鳥口交差点直進→県道133号→踏切通過→久米交差点右折→久米河原東交差点右折→次の十字路右折→次の十字路左折→久米寺駐車場→徒歩→久米寺境内→徒歩→久米寺駐車場→帰路

6 車行程地図

7 いもあらい地蔵尊及び久米寺配置図

地理院地図victerより)

凡例:🔴久米寺 🔵いもあらい地蔵尊 飛鳥時代の街道 下ツ道(現 国道169号)

江戸時代から、下ツ道(現国道169号)沿いに「いもあらい地蔵尊」があり、久米仙人が落ちた所となっていました。

なお、いもあらい地蔵尊久米寺の距離は、約1kmの場所にありますので、久米寺に参拝した時は、明日香村に行く途中にもなる「いもあらい地蔵尊」へ訪問するのをお勧めします。

大和名所図会の久米寺の鳥瞰図(ちょうかんず)

奈良県立図書情報館ライブラリーより)

凡例 ①久米寺 ②芋洗い川 ③いもあらいしば ④畝傍山 ⑤耳成山 ⑥香久山

久米仙人も空を飛びこの風景を見ていたのでしょうか。その中で、②芋洗い川の傍の③いもあらいしばで、女の人が洗濯をしていたのを見たのかもしりません。大和名所図会の作者も、そのように考えて、あえて2枚を大和名所図会に掲載したのでしょう。

なお、大和三山畝傍山耳成山⑥香久山が描かれいるように、江戸時代の旅人は、現在の、ビルの谷間から見る大和三山と違い、凄く目立つ山だったのでしょう。

9 内容

・江戸時代のいもあらいしば周辺の風景

大和名所図会の久米寺の絵から、「いもあらいしば」と「芋洗い川」の部分を拡大。

旅人が歩くのが飛鳥時代からあった街道、下ツ道。3人の旅人の先頭の人が、久米仙人の寓話を説明しているのでしょうか?絵から見ると、芋洗い川の川幅は2m程度でしょうか。

・現在のいもあらいしばの風景

現在の「いもあらい地蔵尊」。左の道は、国道169号から明日香村へ行く新しく出来た道。元々、「いもあらい地蔵尊」は国道169号(下ツ道)沿いにあったのですが、この道ができたため、この場所に移設されました。

この石標「いもあらい地蔵尊」も、移設されました。

いもあらい地蔵尊。愛犬も拝んでいます。

いもあらい地蔵尊の祠。祠は、移設時に新しくしたのでしょうか?

「いもあらい地蔵尊」の説明板。右側に、大和名所図会の久米仙人の絵が掲載されています。

説明板には、

「昔、「疱瘡(天然痘)」のことを”いも”と言いました。そして、集落の入口や峠に疱瘡(いも)が入って来ないようにとの願いでからお地蔵さんを祀りました。これが、「いもあらい地蔵尊」です。このあたりを、「いもあらいしば」と呼ばれ、そばに「いもあらいかわ」が流れていました。有名な「久米仙人伝説」の中の”空を飛んでいた仙人が、川で洗い物をしていた若い女性(妹)の白いふくろ脛をみて心を乱し、飛行の神通力を失ってその女性の前に墜落した”ところ、と言われています。「疱瘡(いも)洗い」・「芋(いも)洗い」・「妹(いも)洗い」の言葉が重なるところから、「地蔵」と「伝説」が結びついたのでしょう。なお、「いもあらい地蔵尊」は、もとはこの場所から約50m 西の国道沿いにありましたが、2016年県道敷設のため現在地に移されました。」

と書かれています。

道ができる前の「いもあらい地蔵尊」のあった付近。今、国道沿いの付近に、洗濯屋さん「クリーニング・コインランドリー」があるのは、偶然でしょうか?

🔴その他

・江戸時代末期の浮世絵師、歌川国芳作の「四十五 落合 久米仙人 晒女」

久米仙人の寓話は、古くから浮世絵の題材となっていたとの事で、歌川国芳は『木曽街道六十九次』 で、45番宿の落合を描いており、洗濯女(「晒女」)として、「仙人が落ちて晒女と会う」→「落ち会う」→「落合」から選んだとの事です。江戸時代、久米仙人の寓話が有名であった事からでしょう。

大和名所図会の紹介

下記の記事に、大和名所図会に描かれている他の場所を紹介しています。

江戸時代の旅行本 大和名所図会を参考に愛犬と行く奈良県の旅 - 犬との旅行プランナー

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以上で「江戸時代の旅行本大和名所図会で行く奈良県橿原市にある久米仙人ゆかりの場所へ犬旅」を終わります。